Paints Chainer:「白泉社」コミックの着色にAIを起用。塗りはまかせた。

Paints Chainer:「白泉社」コミックの着色にAIを起用。塗りはまかせた。




コミックのペイントをAIが担当

白泉社「ディプラーニングAI」により自動着色の漫画を配信。

株式会社白泉社と、株式会社博報堂DYデジタルが、深層学習技術(ディープラーニング)を使った、自動着色による、カラー版のコミックを配信する。

PFN社の開発した「PaintsChainer(ペインツチェイナー)」をカスタマイズしたモデルを使用するとのこと。

漫画家が作成した白黒の漫画原稿に、AIが自動着色していく。

下のリンクから、その人工知能の素晴らしさを体感できるので、是非とも訪れてみてほしい。

PaintsChainer‐線画自動着色サービス‐



ディープラーニングとは?

人間の脳の神経回路の仕組みを模したアルゴリズム。

無尽蔵のデータの内容と結果から、さまざまな予測されるべき結果を導き出すこと。

このPaints Chainerのアルゴリズムは、大量の画像データから、

・並行した湾曲線の多いところは「髪の毛」の可能性が高い

・髪の毛に囲まれた目鼻口のある場所は「顔」の可能性が高い

・顔の下には「首」が描かれる可能性が高い

・首の部分のように線密度が薄い部分と、直近の線密度が薄い部分(腕)の間の、線の密度が高い部分は「服」の可能性が高い

というような部分を抽出され、それぞれ人物や、風景のパーツとなる部分を導き出すアルゴリズムが作られている。

人工知能は、白黒の画像データから、これらのアルゴリズムを照らしあわせ、絵の中に「何が描かれているのか?」ということを導き出す。

その何が描かれているかに対して、それぞれのパーツに適した色を塗っていくのだ。

いったいどのような絵が出来上がるのか?

白黒線画のコミックを、Paints Chainerに着色処理させると以上のようになる。

左下のコマを見るとよくわかるが、人間の絵のパーツごとの色の塗り分けがキチンとできている。

アップの絵よりも、やや引いた絵のほうが、得られる情報が多く、正解を見出しやすいのかもしれない。

面白い部分として、登場している男性がそれぞれ白衣を着ているのだが、その点について少し曖昧にしているのがわかる。

アルゴリズム的に「かなり白衣っぽい」という答えが見出され、このような色合いになった可能性が高い。

3通りの塗りから選べる

Paints Chainerは「たんぽぽ」「さつき」「かんな」という、3人の塗り師に、着色を依頼することができる。

「たんぽぽ」は、とても淡い塗りを好み、「かんな」は硬く、厚めな塗りを好む。

「さつき」は、その中間的な感じ。

ちなみに、上に貼った画像は「さつき」の塗りである。

古瀬あいを塗ってみた

と、いうわけで、当ブログらしく、美少女AI「古瀬あい」を着色してもらった。

上の画像が、元画像である。

それを、白黒に変換したものが、上の画像。

これを、Paints Chainerに着色してもらう。

そして、完成したのが・・・

これである。

しっかりと、髪の毛と肌、瞳の塗り分けが出来ている。

ハート柄の背景から、ピンクっぽい色で塗ってくると思っていたが、湾曲したガラスのような色合いにされてしまった。

が、キャラクターの表情と、とてもマッチしており、良い色合いだと思われる。

ちなみに・・・塗り師は、いちばん淡い色使いの「たんぽぽ」だ。



大量生産に向いている

白泉社は、Paints Chainerのカスタム版を用いて、今後の漫画着色作業を行っていくようだが、PaintChainerは、大量生産においてこそ、本領を発揮すると思われる。

理由としては、今後のディープラーニングを、作品ごとに偏って行っていけば、認識も偏っていくこととなる。

それにより、しっかりと「キャラの見分け」「風景の見分け」などが出来るようになる。

初期の段階では、あれこれと修正を加えながらの作業になると思われるが、ある程度データが蓄積された段階からは、もう一切手をかけずとも、理想通りの着色が完了するようになる。

一冊のコミックの中に、何百、何十と、同じキャラクターが登場するからこそ、この人工知能技術は、大きな成果を発揮できるといってよいであろう。

白泉社に続き、他の出版社も、これに追従してくるのではないだろうか?

最後に・・・

いちばん、硬く、厚い塗りをしてくる「かんな」の塗りを紹介して、記事を締めよう。