Amazon Go:人工知能がお会計「アマゾン・ゴー」進出で、日本のコンビニはどうなる?

Amazon Go:人工知能がお会計「アマゾン・ゴー」進出で、日本のコンビニはどうなる?




レジなしコンビニ「Amazon Go」オープン

シアトル市内に1号店がオープン

アメリカ・ワシントン州、シアトル。

イチロー、岩隈久志のシアトル・マリナーズの本拠地。

古くから貿易港、軍港として栄えたこの場所は、21世紀の象徴でもある、マイクロソフト、Amazon、スターバックスといった企業が集まる都市でもある。

ここに、また、新たな21世紀の象徴ともいうべき、店舗が新設された。

レジなしコンビニエンスストア「Amazon Go(アマゾン・ゴー)」の1号店である。

オープン日は2018年1月22日。

50坪程度の広さの中に、一般的なコンビニエンスストアの商材が陳列されている。

通常のコンビニとの大きな違いは、会計をおこなう「レジ」が存在しないことだ。

その為、利用客は、店内で商品を選び、手に取り、そのまま店外へ出る、というスピーディな買い物体験ができる。



2018年内に6店舗まで出店予定

Amazon Go関係者の話によると、2018年中に、同タイプのコンビニエンスストアを、シアトルとロサンゼルスに、合計6店舗まで出店する予定とのこと。

ロサンゼルスにおいては、ショッピングセンター内への出店を予定しているとのことで、オープンしたならば、かなりの集客が見込めそうだ。

また、ロサンゼルスの出店においては、立地が市内の観光地近くを予定しているとのことで、海外客の利用も視野に入れていると思われる。

海外客が利用することで、レジなしコンビニの効率性を体験してもらい、国外進出への足掛かりも考えているのだろう。

Amazon Goの仕組み

よく、勘違いをされるが、Amazon Goは、選んだ商品を、セルフレジで商品のバーコードを読み、会計するようなシステムではない。

「バーコードを読ませる」という動作は必要だが、それは専用のアプリにある入店用バーコードを、入店時に入り口のリーダーに読ませるだけ。

店内には、天井や棚の内側など、無数のカメラが設置してあり、入店した客が、棚の商品を「取る」動作を、人工知能がチェックしている。

そのチェックにより、店内のどの客が、どの商品を持ち歩いているのか管理される仕組みとなっている。

もちろん、商品を棚に戻すことも可能。商品を戻したということがチェックされる。

これらは全てAmazonの開発した画像認識AI「Firefly」が行っている。

ホタルが照らす商店販売の未来。万引き防止。

Fireflyとは、和訳で「ホタル」である。

既に4年前の2014年から、Amazon製のスマートフォン「Fire Phone」に実装されていた、画像識別AI「Firefly」

スマフォのカメラを通して写された画像から、その商品がなにであるか? 素早く識別する。

この画像識別AIが、Amazon Goというレジなしコンビニを完成させたといっても過言ではない。

現在は、コンビニエンスストアという小規模店舗での展開だが、将来的にはホームセンタークラスの大型店舗でも、同システムが導入されていくだろう。

このシステムのよいところは、なにも会計がスピーディなだけではない。

店舗型商店の、大きな問題としてある、来店客による「万引き」を防止することにも繋がっている。

無数に設置されたカメラは、来店客の手元だけでなく、商品がある棚も監視している。

不自然に棚から商品が消えれば、即座にアラートが発砲し、常駐するスタッフがそれに対応する仕組みだ。

実際に、店舗型商店においては年間で、売り上げの3%〜10%が、万引き被害による損失として赤字計上されている。

それがなくなるだけでも、店舗型商店の未来は明るくなるというものだ。

日本のコンビニはどうなる?

シアトルで生まれた、店舗型商店の代表といえば、コーヒーストアの「スターバックス」

1987年に現在の形となったスターバックス・コーヒーは、9年後の1996年には、銀座に日本国内第1号店をオープンさせている。

Amazon Go進出後、日本のコンビニエンスストアチェーンはどうなっていくのか?

少しだけ、考察してみよう。

あくまで「無人コンビニ」ではない。

Amazon Goの記事がネットニュースで発表された。

それにより、少なからず、

「コンビニから、従業員スタッフが、いなくなる」

「コンビニのアルバイトがなくなる」

といった、不安の声がネット内に飛び交った。

現在、セブン-イレブンやファミリーマートといったコンビニエンス・ストアに勤めている人にとっては、大きな不安だろう。

これについては、安心してほしい。

まず、Amazon Goは「無人コンビニ」ではない。

レジがない、というだけで、従業員スタッフは常駐している。

写真や映像等で見る限り、3人は確認できた。裏方もいるなら、もっと多いだろう。

この数は、現状のコンビニエンス・ストアの常駐スタッフ数とあまり変わらない。

彼らは、商品の陳列や、来店客への対応を行っている。

現在は、オープン間もないということで、人数は多めにしているだろうが、今後の平常オープンになっても、常時2名以上は店舗に常駐されると思われる。

なにせ、レジ会計は人工知能が行ってくれるが、商品の陳列は人間が行わなければならない。

「レジなしコンビニ」が、現在のコンビニにとってかわっても、従業員がゼロになるということはないであろう。

むしろ、コンビニバイトは、レジでの会計がなくなり、いささかラクになると思われる。




既存コンビニがAmazon Goにとってかわるのか?

最後に、果たして・・・Amazon Goが、日本進出して、セブン-イレブンやファミリーマートといった、既存のコンビニエンス・ストアと、とってかわってしまうのか?

Amazon Goの日本進出を迎え撃つかたちで、株式会社トライアルカンパニーが、パナソニックと協業し、小売店向けソリューションを導入した。

2月19日より、福岡市東区に、実験店舗「トライアル ラボ店」をオープン。

店内で選んだ商品を、レジに設置してある専用レーンに通すだけで、会計が完了される「ウォークスルー型RFID会計」の実証検証を行っている。

システム的に、Amazon Goに比べて2歩も3歩も遅れているものだが、小売店企業の、このような積極的な動きは賞賛に値する。

日本国内では、サービス業においての深刻な「働き手不足」もあるので、このシステムの早期の全国発展は、大きく望まれるところであろう。