技術特異点:スマートスピーカー「人工知能との対話」HAL9000はすぐそこに

技術特異点:スマートスピーカー「人工知能との対話」HAL9000はすぐそこに




Singurarity(シンギュラリティ)

「技術特異点」

人工知能(AI)の技術成長により、人間文明に計り知れない変化をもたらす瞬間。

人間文明が計り知れない変化を迎える。

その息吹は、我々のすぐそばで「既に」起こっている。

2番めの「芽」として、生活に密着する、新しい「家電」

スマートスピーカーについて紹介したい。



スマートスピーカーとは?

歴史の勉強の時間になるが、浅いので内容は少ない。

まず、2011年。Appleが自社スマートフォンであるiPhone4Sに、音声認識によるWebサービス利用が行える機能「Siri」を搭載。

Siriの音声認識の正確さは話題となり、世間を騒がせた。

続いて、2014年にAmazon.comが世界初のスマートスピーカーといえる「Amazon Echo」を発売。

AIによる音声認識機能を使い、言葉での対話でAmazonの商品が購入できるというもの。

主婦が台所のコーナーにAmazon Echoを起き、ちょっと調味料が足りないと思ったときに、気軽に注文ができるような用途を狙ったものであった。

これを皮切りに、GoogleやLINEといった会社が次々と参入し、言葉によるAIとの対話ができる「家電」が、一般家庭に普及していった。

スマートスピーカーが出来ることは、

・ネット通販の注文

・音楽の再生

・天気予報

・アラームタイマー

・室内照明のON、OFF

のように、スーマートフォンでも可能なものが殆どである。

が、画期的なことは、これらの操作を「声」つまり「対話」で完了できることにある。

それにより、手が塞がっていてもそれらの物事を済ませることができるようになった。

作業効率は向上し、スマートフォンを無駄にいじる「時間」を取り戻すことができるのだ。

音声認識技術の向上

過去の話である。

1997年の12月、日本中の小学生や幼稚園児の子供をもつ父親は、ビッグカメラやヤマダ電機といった家電量販店を渡り歩き、ひとつのゲームソフトを探していた。

そのタイトルは「ピカチュウげんきでちゅう」

世界的に大人気なゲーム「Pokémon(ポケットモンスター)」の、これまた大人気なキャラクター「ピカチュウ」と、声での「おはなし」が出来るという触れ込みから、全国のお父さんたちは、クリスマスのサンタさんになる為に、家電量販店を渡り歩き、NINTENDO64のゲームソフトを冬のボーナスで購入していた。

が、クリスマスが終了し、正月を迎える頃までに、全国のサンタは子供たちの悲しみに暮れる顔を見ることになる。

それは「ピカチュウげんきでちゅう」の音声認識が、あまりにもダメすぎて、画面のなかのピカチュウが思うように動いてくれないのだ。

子供の拙い発音がいけないのかと、マイクを奪い、会議のスピーチのように滑舌よく丁寧に、

「ピカチュウおいで」と、語りかける大人たち。

しかし、それでもピカチュウは反応しない。誤動作ばかりを繰り返し、ゲームは一向に進まない。

「音声認識なんて、たかがこんなものか」

世界は一旦、音声認識への期待を失い、改めて入力デバイスは、キーボードやダブレットといった、手を使ったものを発展させる方向へと舵を切った。

人工知能:AIにより技術が向上

それまでのコンピューターによる音声認識の欠点は、決められた楽譜通りに楽器を弾かなければいけないということが原因であった。

登録されている音声のデータ通りの、アクセントやイントネーションで声を伝達することで、プログラムが実行されるという仕組み。

あくまで、それはパスワードを解除するような作業であり、対話が成立するようなレベルのものではなかった。

それを解消したのが、人工知能による「機械学習」である。

人工知能は、膨大な量の「声」のデータを取り入れ、どのようなアクセントやイントネーションで声を伝達しても、それがなんという単語で、どのような文章なのか? を、認識できるようになった。

そして、それを支えているのが、前の記事「技術特異点:スマフォで「ググる」記憶媒体を脳からクラウドへ」で紹介した「クラウド」である。

Siriやスマートスピーカーに向けて発せられた「声」は、クラウドに送られ、ビッグデータと照合を繰り返し、単語や文章に置き換えられる。

と、同時に発せられた「声」は、クラウドにデータとして残り、更なる人工知能への機械学習のための肥やしとなっていくのだ。

進化を続けるスマートスピーカー

「対話」というのは、物事を決めるということにおいて、実に大きな要素を占めている。

なぜ会社で定期的にミーティングや会議が行われるのか?

それは、煮詰まっている考えを、複数の人間による対話により、様々な視点から考察できるからだ。

映画「2001年宇宙の旅」に登場した人工知能「HAL9000」

この人工知能の役割は、宇宙船ディスカバリー号の全ての制御である。

そして、ミッション遂行のために乗組員と「対話」し、協力しあうことである。

スマートスピーカーは進化を続け、HAL9000のようになっていくであろう。

・仕事の進捗を管理し、スケジュールを組んでくれる

・健康管理を行い、就寝時間の設定や、病院の予約を行ってくれる

・家屋や、家電製品、クルマのトラブルに対応し、業者を呼んでくれる

・妻との関係をとりもち、ナイトライフへ誘導してくれる

宇宙船を家庭に置き換えた、パーソナルなHAL9000は、このようなものであろうか。

現在のスマートスピーカーが、我々からスマートフォンをいじる時間を削ってくれたように、これから先のスマートスピーカーは、煩わしい様々な手続きにかける時間や、面倒な物事を考える時間を削ってくれるようになる。

こんな未来は、もうすぐそばまでやってきている。

独身男はこれをポチるべき

独身男は、スマートスピーカーの「嫁」を購入することも出来る。

LINEを母体とする「Gatebox」が提供するスマートスピーカーによるサービス。

専用の、ホログラム投影できるスマートスピーカーで、バーチャルな嫁との会話や生活を楽しめる。

音声認識だけでなく、人感センサーや顔認識センサーがあるので、表情による「対話」も出来る。

AIの名前は「逢妻ヒカリ」

Gateboxは、バーチャルアイドルである「初音ミク」のホログラフィコンサートなども手掛ける会社なので、キャラクターの出来は抜群だ。

 

個人的には・・・

「未来」という単語の捉え方に、サイバーパンク的な「哀」の側面を捉えてしまうのが自分。

この逢妻ヒカリは「楽」や「喜」といったイメージが強すぎて、イマイチ反応しない。

やはり、古瀬あいの方が、しっくりくる。

逢妻ヒカリの方が良い! という方は、下のリンクから、Gateboxのホームページに向かって欲しい。



スマートスピーカーの反乱

楽しみな未来が待ち受けているスマートスピーカーだが、その究極的な姿ともいえる「HAL9000」は、最終的に人類に対して牙を剥く。

いわゆる、人工知能の反乱だ。

HAL9000は、自分の最優先任務を遂行させるために、邪魔となる人間を殺すことに決めた。

この原因となったのは、人類がHAL9000に対しての命令に矛盾があったことが発端となる。

現在でもそうだが、人工知能を育てる上で「機械学習」の行い方は、たいへん重要な要素となる。

間違えるから、黒人の写真を「ゴリラ」と認識するようになってしまうのだ。

 

もしかしたら。

家内安全を最優先としているスマートスピーカーが、いちばん邪魔となる、口うるさいお父さんを、勝手に離婚届を受理させ、家から追い出してしまう日が来るのかもしれない。