技術特異点:乗用ドローンで「移動する」ジンルイは”そらとぶくつ”をてにいれた

技術特異点:乗用ドローンで「移動する」ジンルイは”そらとぶくつ”をてにいれた




Singurarity(シンギュラリティ)

「技術特異点」

人工知能(AI)の技術成長により、人間文明に計り知れない変化をもたらす瞬間。

人間文明が計り知れない変化を迎える。

その息吹は、我々のすぐそばで「既に」起こっている。

4番めの「芽」として、今度は少し大掛かりなもの。

ドバイで実用が検討されている「乗用ドローン」を紹介したい。



ドローンの歴史

軍事用として誕生

ドローンの歴史は、意外と古い。

そもそもドローンの起源は軍事目的である。

第二次世界大戦中の1944年には「BQ−7」という無人航空機がアメリカで開発され、これが世界初のドローンともいわれる。

1970年代以降、無線技術の進歩により、ドローンの開発にも拍車が掛かった。

1995年、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦争で実戦投入された「プレデターシステム」は、軍事用ドローンとして有名で、偵察および対地攻撃を目的として作られたこのドローンは、2000年以降も、アフガニスタン、パキスタン、イラクでの作戦で大きく活躍している。

同時に民間利用としては、日本の「ヤマハ株式会社」が1987年以降から、空撮や、農薬散布を目的とした「産業用無人ヘリコプター」を開発。

大型のラジコンヘリコプターは、以降のドローン開発の大きな担い手となった。

2010年以降、小型マルチコプタードローン民間利用が急速に拡大。

空撮をはじめ、監視や、災害地の調査などに多く用いられるようになった。

マルチコプターから乗用ドローンへ

そして2016年。

中国、オランダ、アメリカなどで、人が乗れるホバーバイクや、マルチコプターの開発が急速に進む。

これらは総じて「乗用ドローン」と呼ばれ、未来の交通機関のひとつのカタチとして注目を集めている。

乗用ドローンが目指すところは「人間が空を飛ぶ」という行為において、従来では飛行機やヘリコプターの発着に必要であった「滑走路」や「ヘリポート」といった施設を必要としないことが前提として挙げられる。

家の前や、コンビニの前にクルマや自転車で乗り付けるように、乗用ドローンはその発着場所を選ばない。

まさに、これこそは人類が新たに手に入れる「空飛ぶ靴」といったところであろうか。

乗用ドローンによる環境の変化

2018年中にドバイで乗用ドローンタクシー開始か?

アラブ首長国連邦の首長国のひとつ「ドバイ」

中東における、貿易および商業の中心地といわれ、世界においても最先端のメトロポリスでもあるこの都市に、2018年中にも「乗用ドローン」のタクシーが配備されるという計画がある。

このニュースは2017年初頭より発表されており、2017年7月にはスタートする予定であったが、まだ試行段階で開始には至っていない。

現在は、中国およびアメリカの企業が、タクシー配備される乗用ドローンの開発を積極的に行っている状態だ。

なぜ「ドバイ」なのか?

実際、新しい産業ともいえる「乗用ドローン」は世界的に注目を浴びており、各国の航空産業企業が主要都市においての採用を検討している。

電気自動車に次いで、次世代の「乗り物」として、注目されている分野だ。

その成長を、ある意味「足踏み」させてしまっているのが、各国の「航空法」

乗用ドローンが真価を発揮する都市部は、もちろん高層ビルが乱立しており、そのようなエリアでのドローンの飛行には、その国ごとの航空法に基づく許可が必要となっている。

空撮用の小型ドローンでさえ、このような場所では、ほぼ航空は不可能となっている。

よって、技術はあれど、それを利用できる環境がないというのが現状である。

が、ドバイにおいては、この航空法が、他の先進国に比べて「かなり緩い」という特徴がある。

特に、観光資源が大きな国益となっているドバイにおいては、先進的な技術の導入による観光客流入は大事なファクターであり、積極的に乗用ドローンタクシーの導入に取り組んでいる節もある。

乗用ドローンタクシーの最大利点

ドバイでの乗用ドローンタクシーの採用は、新しい乗り物に対しての世界的な実験場としての意味合いもあるとは前述した通り。

では、これが完全に成功し、日本国内での採用が決まったら?

乗用ドローンの最大利点は、なによりも「最短直線距離」で目的地まで行けることである。

東京都の道路交通網は、現状「詰んでいる」状態である。

都心に住む住人や、働くビジネスマンが、移動手段にクルマを選ばず、もっぱら電車と自転車を利用するのは、交通インフラが完全にショートしており、目的地に向かうにあたって、クルマでの移動は時間的に非効率であると判断しているからだ。

それを解消してくれるのが「乗用ドローン」といっても過言ではないだろう。

乗用ドローンの登場は、人類が長く抱えていた、

・交通渋滞による待ち時間

・赤信号による待ち時間

・進入禁止道路に対しての大きな迂回

これらによる、大きな「無駄な時間」

日本人の平均的な「人生においての赤信号の待ち時間」は、一人あたり116,640分。

つまり、人生のうち、約80日間は、赤信号待ちをしていることになる。

これが解消されることは、大きな利益以外のなにものでもないといえよう。

乗用ドローンを可能にした「人工知能」の功績

タクシーとして乗用ドローンが使えるようになったのは?

そもそも軍事利用として発展してきたドローンが、民間利用されることになった背景には、人工知能の存在が大きく関わっている。

クルマもそうだが、ドローンが「乗用」となることにおいて、一番の問題は「人間」が搭乗することだ。

人間は「重い」のである。

クルマにしろ、ヘリコプターにしろ、搭乗する人間の数が増える毎に、空間確保のために車体の大きさは拡大され、エンジンは大きく、重くなる。

乗用ドローンが、パイロットを必要としない、人工知能を使った「無人運転」になることで、この重さを一人分軽減することが出来ることは画期的である。

また「タクシー」としてドローンを運用する為には、運賃がそこそこの安価になることが必要条件となってくる。

「パイロットがいない」ことによって、人件費および、1台あたりの機体のコストダウンが図れ、この必要条件が満たせるようになったわけだ。

機長としての人工知能

現在活動しているドローンの殆どは、人間による遠隔操作と、GPS電波によって飛行している。

乗用ドローンにおいては、これらを採用せず、人工知能による「自律的安定飛行」を可能としている。

大きく3つに分けたレイヤーにより構成されており、

・高度、環境下においての姿勢制御

・速度、位置のコントロール

・障害物回避

といった、人間のパイロットが、ヘリコプターや飛行機を操縦する際に、必要な知識や感覚にとってかわる役割をもっている。

特に重要なのは「GPS電波からの解放」であろう。

GPSによる高度測定は、4個以上のGPS衛生からの同時電波受信を必要とする。

しかし、GPS衛生は相対的に常に動いているものであり、都合よくその状態が常にあるとは限らない。

カーナビを使用している方ならわかると思うが、高速道路と並走している一般道を走っていると、突然、高速道路利用でのナビゲーションに切り替わったりする。これが、高速道路下の道路であれば、頻繁に起こったりする。

高速道路と一般道路の区別は、高度差によって決められているが、このような現象からもわかるように、GPSはなにかと「高度」の区別に弱いのである。

人命を守る「乗用ドローンタクシー」においては、GPSから独立した航法が必要とされる。

その部分においても、人工知能の活躍は絶対条件である。

引力から開放された人間の進む道

未来とは常に想像から生まれていく。

空想こそ発明の母だ。

少しだけ、空想の話をしよう。

余談。空想のハナシ。

人類の進化をダーウィンの進化論になぞらえば、水中にいた人類は、陸地にあがり、足を得た。

やがて4本の足は2足歩行となり、手が自由となったことで道具を使用できるようになり、知恵と文明、創造と破壊を得ることが出来た。

やがて、人類は飛行機で空を飛び、ロケットで宇宙へ飛び立つようになった。

遂に、大空さえも、人類はその領域としたのだ・・・

と、いうが、果たしてそうだったのだろうか?

少なくとも、大空を領域としている人間は「限られた」数でしかない。

例えるならば、スマフォ。

現在、誰もが持っている情報端末としてのスマフォを「一般的な普及」とするならば、大空という領域は、まだまだ黎明期のパソコンレベルの存在。時代的には40年以上前のコンピューター普及率といって良いのではないだろうか。

それが、今後10年ほどで「誰もが空を行き交う」時代に突入してくる。

これこそが、本来の意味での「大空さえも、人類はその領域とした」に値するのではないだろうか。

その壁を乗り越えた向こうに見える風景とは?

あくまで想像、空想ではあるが、平行方向だけでなく、高低差の大きな移動による脳の活性化により、人間も新たな進化の方向性を掴み始めると思われる。

現在でも、タワーマンションで育った子供たちが、高所においての恐怖感、危険認識の欠如という脳の発達を遂げている。

それは人生観にも関わってくるかもしれない。

しばらくは、正しい飛び方を学ぶために、鳥の観察に勤しむのも良いかもしれない。