Amazon Echo:アメリカで起こったスマートスピーカーによる音声誤送信事件から学ぶこと

Amazon Echo:アメリカで起こったスマートスピーカーによる音声誤送信事件から学ぶこと

話は全部、聞かせてもらった。

2018年5月24日・・・日本では、前日に行われた、日本大学アメリカンフットビールの危険タックルによる傷害事件の、被疑者側による記者会見の内容について、各メディアが報じていた。

そんな中、海の向こうアメリカ合衆国では、音声アシスタントAI「Amazon Alexa」を搭載したスマートスピーカー「Amazon Echo」について、スキャンダラスな事件が世間を騒がせていた。


Amazon Alexaによる被害にあったダニエル夫妻は、シアトルのメディアKIRO7から受けた取材に、以下のように答えた。

・ダニエル夫妻のAmazon Echoに登録されている、夫の部下から連絡が入った。

・部下は電話で「今すぐAlexa端末の電源を切ってください。ハッキングされていますよ」と伝えてくれた

・部下のもとには、ダニエル夫妻の家庭内での会話が録音されたデータが送信されていた。

・ダニエル夫妻は、会話を録音した記憶もなければ、データを送信した記憶もなかった。

・ダニエル夫妻は、この件をAmazon Echoの誤作動、または人為的に行われたハッキングと判断。

・Amazonにこの件を問い合わせたところ、送受信ログの調査結果と、ダニエル夫妻の報告が一致し、30分の会話で15回謝罪された。

・ダニエル夫妻は、家庭内にある4台のAmazon Alexaの払い戻しを求めている。

日本のAmazon Echoでは、まだ使用できないが、アメリカのAmazon Echoは、登録してある連絡先に、録音したメッセージを送ることができる。

この事件の顛末は、ダニエル夫妻の会話の中でのワードチョイスおよび、Amazon Alexaの誤解が原因である。

たいへん稀なケースだが、Amazon Alexaを起動させ→メッセージを記録させ→部下のもとに送信、という指示にもとれる言葉が会話内で使用され、Amazon Echoの誤作動が起きたのだ。

本来であれば、起動させるのに「OK Google」と発音しなければいけないGoogle Assistantでも「烏骨鶏(うこっけい)Google」というワードで起動してしまうように、音声でのデバイス入力機器においては、起こりうる現象なのかもしれない。

ハライチ岩井勇気:スマートスピーカーに「烏骨鶏(うこっけい)Google」

Amazon側の対応

Amazon側はこの件をたいへん真摯に受け止め、

「Amazonはプライバシーについてとても深刻に受け止めています。

私たちは何が起こったのかを調査した結果、極めて稀な出来事だったことを確認しました。

将来、同じことが起こるのを避けるように対処しています」

と回答した。

この件に近い、世間の動きとして、アメリカ合衆国をはじめとした英語圏では、新生児の男児に「Alexa」と命名する件数が激減しているとのこと。

日常会話のなかで、子供の名前を呼ぶ度に、スマートスピーカーが「ご用件はなんでしょう?」としてきら、たいへん迷惑である。

それを回避するために、このうような現象が起こっているというのだ。

事件から学ぶこと

この事件から学べることは、不用意にスマートスピーカーを起動させてしまわないように気を付けることだ。

Amazon側の見解で、Amazon Echoは、ユーザーから特別な指示がない限り、音声の録音は行わないことになっている。

送信する、しないに関わらず、音声データーを常時記憶することは、プライベートを侵害する問題に発展しかねない。

やもすれば、スマートスピーカーがハッキングされ、音声データーを抜き出されて悪用されてしまう恐れもある。

そのため、Amazonは、デフォルト状態でのAmazon Echoに、会話の録音をさせないように設定してある。

ただし、実際にAmazon Echoを起動させ、Alexaとの間に行われたやりとりは履歴として残ってしまうので、ここでの不用意な発言は禁物だ。

Alexaアプリの「設定」内にある「履歴」を閲覧し、音声対話を削除することも可能だが、もしもの場合を考えて、あまり不謹慎な発言等は控えたほうが良いであろう。

あくまで、スマートスピーカーは世界中と繋がっていると認識して扱ったほうが良いと思われる。

ウェイクワードの変更が重要

Amazon Echoにおいては、スマートスピーカーを起動させるための「ウェイクワード」の変更が可能である。

デフォルトは「Alexa(アレクサ)」となっているが、Alexaアプリから変更が可能。

現時点では、

・Alexa(アレクサ)

・Echo(エコー)

・Amazon(アマゾン)

・Computer(コンピュータ)

の中から選び、指定することができる。

自分の生活を振り返り、いちばん使わなそうなワードをチョイスするのが得策であろう。


以前より、主力スマートスピーカーである、Amazon Echo、Google Homeにおいては、ウェイクワードのカスタマイズがユーザーより熱望されていた。

今回の事件を踏まえ、かなり早急にこれを対処するべく、改善が行われることであろう。

それ以前に、スマートフォンや、以前の携帯電話においても、誤動作による誤送信などは頻繁にあった。

使用するユーザーが、起こりうるトラブルを想定して、それに対処していく。そして、それを周囲に広める。

そうすることによって、メーカーとユーザーの二人三脚で、技術というものは発展していくのである。